会社記者という罪 フリーランスの無力 克服すべきは何か

大手メディアで働くことの罪、不条理を的確に表現した言葉に出くわしたので、下に張り付ける。ただしフリーランスは取材の厚みを支える資金の限界に常に付きまとわれる。会社記者を辞める前に、そこそこ売れた著書を数冊書いて首尾よく名を売り、出版社などと緊密なコネクションを築いていないと、その後の活動は大きく制約される。生活も極めて厳しい。だが自分の場合、「清貧の中でできるだけのことをやる」との覚悟を持ち生き抜くしか克服の道はなかった。

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怖いことは、新聞・テレビなどのマスコミで働くサラリーマン記者自身が、欺瞞のキャンペーンを担うことに慣れてしまうことです。ウクライナ紛争だけでなく、違うジャンルにおいても、自分から国家権力と、その上位にある米国・米軍の意向を忖度して、同様の偏向キャンペーンを、誰に指示されなくてもやりだしかねないことです。

 犯罪は、手を染めた期間が長ければ長いほど、自分の加害性の認識が弱くなり、自分の行為を正当化するために、自分自身を騙していくようになります。こうなると更生は難しくなります。

 高い競争率を勝ち上がって、せっかく入社した大新聞・大手テレビ局。給料も高く、安全性もあり、自分の特権意識も満たされるエリートサラリーマン記者の高い自意識が邪魔して、米国の「代理戦争」の使い走りになるように、自分達で自分達を、洗脳している現実を、まともには受けとめられないでしょう。

 私がその立場だったら異議申し立てを組織内で行うし、その結果ホサれることだろうと思います。そしておとなしくホサれている状態に納得がいかず、組織を飛び出して、フリーランスとなっただろうと思います。

 結局、人生のどの時点であろうと、私はこの日本の「洗脳」記者クラブ内で仕事をし続けることにはなじめず、組織を飛び出しただろうと思います。

 何度生まれ変わっても、何度ジャーナリズムの仕事についても、答えは同じです。

 欺瞞の中に、身を浸すこと、サラリーのために魂をあけわたすこと、「帝国」からの「洗脳」情報を真に受けて、あろうことかその情報を増幅拡大して国民を「洗脳」してゆくようなダーティーワークに手を染めることは絶対にできなかっただろうと思います。

 それができる人間は、そういう、業をもっているのだろう、としか思えません。