7月7日に投開票される。小池都知事の任期満了は2024年7月30日。公職選挙法によると、任期満了の前日から30日以内に知事選挙を行わねばならない。したがって7月7日のほか同14日、21日が投開票日であっても構わなかった。7月8日は安倍晋三元首相暗殺から丸二年。7月8日の報道は都知事選結果とそれが政局、次期総選挙、自民党総裁選に及ぼす影響について埋め尽くされるのは必至。「安倍没2年は事実上もみ消される」ことになる。7月7日を投開票日にしたことに「安倍もみ消しの意図」をまったく感じとれないはずはない。メディアはそこまで鈍感ではなかろう。隠された意図を何らかの形で報道できない現状に絶望を覚える。
報道によると、都選挙管理委員会は「パリオリンピックや都議会の定例会の期間など」を考慮して7月7日に決めたという。新都知事が前回開催都市の首長として出席せねばならないパリ五輪の開幕式は7月26日である。したがって、投開票日は7月14日でもまったく構わない。21日であっても若干あわただしくなるが新都知事のパリ行きは可能である。「都議会定例会の期間考慮」はこじつけにすぎない。とにかく安倍暗殺の闇に再び光を当てようとする動きを最小限に抑えようとする力が働いている。それは日本という枠を超えた巨大な力に思えてならない。
安倍殺害の単独実行犯とされている山上徹也被告の公判も遅延が著しい。異常と言える。公判そのものを「もみ消してしまいたい」との動きさえ感じ取れる。さしあたり2023年10月掲載の「問い詰めないメディアは報道機関に値せず 安倍暗殺事件公判巡る極まる不透明さ放置 」「安倍氏の心臓に穴」と救命医 警察これに蓋して4カ月 絶望的なメディアの沈黙 」などをを参照されたい。7月3日付某全国紙デジタル版は「山上被告は犯行前日には手製銃に実弾を充填して安倍元首相が選挙応援演説した岡山市内で待ち伏せたが、警備が厳重で果たせなかったと供述している」と報じた。もちろんネタ元は警察である。実弾を充填しなければ殺害はできない。当たり前のことだ。なぜわざわざこんな記事を書かせているのか。事件から2年直前に山上単独犯行を改めて強調したい警察の意図は見え見えである。
2022年7月8日正午前、爆音で後方を振り返っていた安倍元首相は2発目の発砲で演台から一人で降りて、演台の脇にしゃがみこんだ。 注 SPらは誰一人として安倍警護に動かなかった。その後仰向けになった元首相をクライシスアクターとされる女性が介護しており、その近くにいた男性のズボン後ろポケットには短銃らしき形状のものが見て取れた。これに関連する書き込み、映像は一日以内にほとんど消されてしまった。演台にいて右首付け根から入った銃弾で心臓を撃ち抜かれたのなら元首相はその場でもんどりうって倒れこんだはずだ。
最大の問題はしゃがみこんだ元首相が仰向けになって介護されるまにに何が起きたかが不明なことだ。関連する映像はまったく見当たらなかった。大半のSPが山上被告の身柄拘束に向かう中、背広姿の若い屈強そうな男性二人が傷を負って?しゃがみこんでいる元首相の方に向かうのが確認できる。クライシスアクターとされた女性が元首相を心臓マッサージする(ふりをする)前に誰かが首元から消音銃で心臓めがけて引き金を引いたとみるのが最も納得できる。遠距離からでは熟練のスナイパーであっても、奈良県立医大の救命医が証言したように右首元から入った銃弾が心臓の壁を破損させることは至難の業と思える。
注 安倍元首相が演台の脇で「倒れたのではなくしゃがみこんだ」のを証明する映像
Video: Moment When Japan Ex PM Shinzo Abe Was Shot On Stage (ndtv.com)
安倍晋三元首相の三回忌法要は6月30日、東京・芝公園の増上寺で営まれた。妻昭恵さんら親族や岸田文雄首相が参列。都内のホテルではしのぶ会も開かれ、出席した岸田首相は「安倍氏の遺志を継いでいく」と紋切り型のあいさつしたという。すべて都知事選優先のスケジュールであった。
関連論考
安倍暗殺事件公判準備を巡る4つの謎 永遠に交わらない事件の「真相」と山上被告の起訴事実 | Press Activity 1995~ Yasuo Kaji(加治康男) (yasuoy.com)
情報遮断された安倍暗殺事件公判の行方 総選挙と翼賛メディア | Press Activity 1995~ Yasuo Kaji(加治康男) (yasuoy.com)